詩と写真でつづる311 関久雄「原発いらない、いのちが大事の歌」

南風と椎の木と毒と

やあ 風さん
どっちから 来たんだい
あずまの山※を 越えて来たんか

ああ 椎の木さん
ずっと ずっと 南のほうさ

きもちいいなあ きょうは暑かったからない
だども ちょっと 悪い においがする

ああ いわきを通って 来たからなあ
あたたかい南風も
ゲンパツから出る毒も
なんでも 連れていく
それが おれの 仕事だ
東の斜面に 少し 落としたかもしれんぞ
椎の木たち あんたらは逃げられんから 気の毒だ

なんも この山で生きるのが わたしのさだめ
千年かけて 毒を いやしていくさ

さあ おれは 最上をまわって 秋田に抜けるぞ
では またな

米沢の 牛森宿舎の 裏の山
南風と 椎の木のおしゃべりが聞こえたよ
毒のカケラは 石の下に埋めた
千年 その下で眠りなさい

(2013.5.28)

※福島県と山形県境に位置する吾妻連峰

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by johnny311 | 2013-06-21 07:18 | 第2集 | Comments(0)