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詩と写真でつづる311 関久雄「原発いらない、いのちが大事の歌」

「フクシマと ミナマタと」

明けがたの おなかの いたみは
アイロンで あたためて おさまった
雨も あがり おひさまが まどをのぞく
どうやら 神さまは きょうも
歩きなさいと おっしゃっているようだ

ヤマカワさんは ダンボールに
「ひばくちから 子どもをにがせ」と 書いて
タカさんは ザックの荷物をへらして 身じたく

国家賠償まで いったんですよ と言いながら
カトリさんが 持ってきた写真集に
おれは クギづけになった
「水俣」
サカナも ネコも ヒトも ただ ただ 狂って死ぬ
水銀とわかるまで 27年間 水俣の奇病

こどもの甲状腺ガン 100人超えたって
ホウシャノウと 無関係って言われんだもの
いま 起きていることを 記録さねばなんねえ
こども 逃がさねば なんね 水俣を 学ばねば なんね
国も 東電も この言葉を 聞かねばなんねえ

「チッソよ あんたどもにゃ 倒産する自由も 権利もなか
問題は 払わるっか 払われんかじゃなか 払う責務のあるとよ
自分のしたこつの始末は 自分でつけんばたい しまいまでなあ」

よっこいしょ と 腰あげる
亀戸公園めざして 覚悟をきめて 歩きだす
カンバン 背中で ゆらゆら
「子どもを 逃がせ 放射能いらね」

(2014年9月24日)



by johnny311 | 2015-05-10 11:07 | 日々の詩2014年