詩と写真でつづる311 関久雄「原発いらない、いのちが大事の歌」

「お見舞い」


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焼けぼっくいの山 黒くこげた杉の立ち木
広い土台の上にあった
あの大きなかやぶき屋根は どこさ行った

母屋は焼けた だども 納屋の米は助かった
いまは土蔵さ住んで 火事の片づけ
おれの手落ちで と 肩落とす

煙突そうじのとき 上で外れていたのかな
わからないでストーブ焚いていて
バーンと 竹割れる音で気がついて
急いで消火器持って 二階さ上がったけど
屋根のかやに火まわっていて
これはだめだと 消防署さ電話した

よそさ 広がらなくて良かった
なにより おめさん助かったんだから それが一番
生きてりゃ 生きてさえいれば何とかなる
そう言って お見舞い出した
深々 頭下げるスギウチさん

何とかなる
何とかなるって言ったんだども ひとりだべ年だべ
やり直すって簡単なことではねえよ
それにしても あのかやぶき屋根
東電と 損害賠償やってたんだよ
煙出しの屋根にたまっていた 40万ベクレルのセシウム
それが煙となって 田んぼに畑に山や川
よそ様の屋根や洗濯物の上さ落ちて 「無主物」になったから
もはや 関係ありませんって言うのだべが
だども これは言わなかった
写真も 撮れなかったさ
残った軽トラックに
反原発のポスター 一

(2017年2月17日)










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by johnny311 | 2017-03-13 11:22 | 日々の詩2017年