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詩と写真でつづる311 関久雄「原発いらない、いのちが大事の歌」

カテゴリ:第4集( 35 )

「外で あそびたいべしさ」

ねえ サワガニを つかまえたよ
パンツ いっちょう
田植え なんぞはどこへやら
どろだんごを ぶつけあう 福島の わらしらよ

それでいいんだよ
きょうは おかあちゃん なんも いわね

どうだい あんばいは

ああ ホンマさん おせわになってます
ゆうがたまでには 終わるんでねえべか

わざわざ 佐渡まで来て 田植え

むこうでは ドロンコ できねえもの
なんにするにしたって 測らねば なんねえ
ゲンパツ事故のあと 生まれで
外で遊ばせたこと ねえって子 いんだよ

だども 外あそび させたいべしさ
こどもも 外で あそびたいべしさ
だども 避難は させられねえのさ
だから 外さ 出かけるのさ


水ぬるむ 安養寺の 棚田
もち米 三せぶ 植えました
暮には みんなで お餅つき

(2014年6月10日)





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by johnny311 | 2015-04-10 13:53 | 第4集 | Comments(0)

「こいの しゅぎょう」

あのひとを あきらめることにした
ベンチに ならんですわり
あおい おつきさまを みあげること

あのひとを あきらめることにした
てをつないで いっしょに まちを あるくこと

まつりのばん わたしは しあわせだった
なかまと あのひとと おなじテーブルの むこうにいられて
もりあがって ギターを ポロン ポロン
こどもたちと みんなと ビリーブがうたえて
あのひとの こえをききながら ハモルことができて
むねが つまるくらい しあわせだった

ほんとうに しあわせだったから
あのひとを あきらめることにした
あきらめて ただ すきでいることにした

もとめず にくまず かなしまず
あのひとが しあわせに なりますよう
あのひとに つながる
すべてのひとが しあわせに なりますよう

これは わたしの たましいの しゅぎょう
これは わたしの こいの しゅぎょう

(2014年6月12日)





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by johnny311 | 2015-04-09 12:47 | 第4集 | Comments(0)

「六ヶ所村 村長選」

キクカワさんと ウメちゃん
村長選さ 出んだって
勝てねえべな

そったらごど わかってて やんのさ
フクシマ原発 爆発したんだよ
六ヶ所のごど 核燃のごど
世の中さ 伝える 絶好の チャンスだもの

六ヶ所村 なんかいも 通ったよな
「高レベルハイキ物 搬入ソシ!」
雨の中 クレーンで釣り上げられたキャスクから
もうもうと 湯気が上がり 線量計の針がビンビンふれてな
ブウさんが 車で ゲートに突っ込んでいってな
ヒダカくんが 鉄塔にのぼって つかまってな
花を抱いた おんなたちが 道に座り込んでな
機動隊に ゴボウ抜きされて
みんな みんな 泣いていたっけなあ

あれから 20年 みんな年くった
それでも キクカワさんと ウメちゃん
村長選さ 出んだって
勝てねえべな
カネも ひとも モノも 足んねえ
キクカワさん からだ ボロボロだってよ

あれもこれも わがってて やんのさ
覚悟したんだべ 生きざまなんだべ
おらも やれるごど やんべな
おなじ道の上の 同士だもんな

(2014年6月7日)





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by johnny311 | 2015-04-08 08:46 | 第4集 | Comments(0)

「いいない ふつうに そとで あそべて」

かえる おいかけ おはな つむ
みどりの ひよけぼうが こうえんで あそんでら

こんにちは  おじさん
どこから きたの どこ いくの

おじさんか おじさんはな とおい ふくしまから きて
いまは うしもりだんちさ いる
ヒナンシャ って いわれてんだ
これから けいじしみず さ みずくみに

ふーん
そう いって
みどりの ひよけぼうが
むこうさ はしっていった

ここは いいない
くさちぎり かえるつかまえ つちだんご
ふつうの あそび できるのが いいない

こんこんと わく どうもりの いずみ
ペットボトルに みず くんで
みずの かみさまに て あわせた

みんな こっちさ こられるよう
みんな あっちで いきられるよう

(2014年6月18日)





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by johnny311 | 2015-04-07 08:45 | 第4集 | Comments(0)

「もうじき 夏保養」

ミンミンと 朝をなくセミ
おはよう ガラガラと 御前があいて
ハミガキ おそうじ 朝ごはん
みんな きょうは 海へ いくよ
やったあ ゴムボートも 持っていこ

青い海に 白い雲 ゆらゆら 波にゆれていて
見ているだけで なみだが出るって お母さんの言う

まきわり ふろたき ごはんたき
きょうの いただきますは だれやるの
はい オレ! いただきまあす

ユイリ 来てないね ユカちゃん 会いたかったな 
部活 いそがしいみたいだよ 
もう みんなフツウだよ マスクなんかしてないよ

さあ お茶わん洗ったら ふとんしいて 眠るんだよ

子どもが寝たら 庭に出て
青い まんまるな お月さま あの人と眺めてた
なんども言ったよ でも あなたのキャンプだからって
痛いダメだし もらったっけ
それで しまいに なったっけ

もうじき 夏保養 
ことしは だれがくるのかな どんな キャンプになるのかな
ダメだし だれから もらうかな
楽しかったよ また来るね で 終わりたいな
オレ 年よりだけんど まだ 成長したいもんな
恋だって したいもんな

(2014年6月9日)






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by johnny311 | 2015-04-06 08:42 | 第4集 | Comments(0)

「帰還者ママの ツブヤキ」

パパ 仕事  ママと子どもは 新潟避難
一年半ぶりの福島で 帰還者と呼ばれて
わたし 戦争からもどった人みたい

原発事故で わたしの甲状腺 C判定
子どもは みんな A判定
切りたくないから いまは クスリ

でも 二番目が学校に上がるとき やっぱし 出ようかな
下の子 一歳 動くなら いまのうち
支えてくれる人の いるところがいいな
原発 なにがあるかわからないもの
でもね パパには まだナイショ
パパは動きたくない パパは仕事が心配

佐渡の 田植えにさそわれた
福島じゃ できないドロンコ遊び 子どもにさせたいから
わたしは 気がねしないで おしゃべりしたい
夜は イカ刺し ビールが いいな

(2014年6月7日)






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by johnny311 | 2015-04-05 08:30 | 第4集 | Comments(0)

「悪たい」

仙台の コンベンションホール前の 路上
「福島」のプラカードを持った人たちと 開場を待っていた

そこを 通りすがりの 作業服のおじさん
「じゃま」 と言って 見上げる 「福島」のカンバン
突然、ふりむきざまに
「ホウシャノウを 置いていくな」
「フクシマに 帰れ」と 罵倒して 立ち去った

ひどいねえ 何か 気にさわったのかしら
ニュースにでもなったら 偉い人は
「これは差別発言です。福島は安全なのです」とでも 言うのかねえ
胸つまり 固まったままの ネクタイ姿の オレ

でもね 髪の毛にも 靴底にも
あなたとキスした だ液にも 放射能はくっついていて
それは 風評なんかじゃなく 本当のこと
ヒバクシャとなった オレは 返す言葉もなく
ただただ 立ち尽くしていたんだ

面と向かって 悪たいをつかなければならないほどの
悲しいことがあったのでしょう と
祈りのみちに いざなったひとが 言う

受け止めること 包み込むことができれば
オレも おじさんも 救われるのかな
やさしいな
やさしさの形にも いろいろあるけど
オレには きびしいんだな
やさしくされて 伸びるタイプなんだけどな

(2014年5月27日)






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by johnny311 | 2015-04-04 08:20 | 第4集 | Comments(0)

「歩いても 歩いても」

歩いても 歩いても      長く 長い 道
どれだけ 歩いたら      あなたに たどり つける

なげいても なげいても    遠く遠い  空
どれだけ涙 流したら    あなたに たどり つける
風になって  鳥になって  あなたに 会いに行く
海も 山 も 時も 超えて  あなたの そばに いるよ


歩いても 歩いても      長く 長い道
どれだけ 歩いたら      あなたに たどりつける

想っても 想っても      遠く遠い ひと
どれだけ 祈り 続けたら   あなたに 想い 届く
風になって 花になって    あなたに 会いに ゆく
海も 山も 時も 越えて あなたの そばにいるよ

(2014年1月1日)






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by johnny311 | 2015-04-03 12:38 | 第4集 | Comments(0)

「ウヨクの兄さん」

なんだ テメエ このやろう

駅まえの どなり声 のぞきこんだら
青ざめた 金曜行動の ワタナベさん

どうしたんですか おちつきましょうよぉ
つくりわらいで あいださ 入った
ふざけんじゃねえぞ と捨てゼリフ残して
3人組は 人ごみへ

なんだったの あのさわぎ
なんとか会の ウヨクだよ はじまる前から そこにいてさ
また 来るよ ケンカ起こして 道ゆくを こわがらせる
3年やってて はじめてだよ こんなの

それから いつもの アピールとチラシまき
オレは 「原発いらない 命が大事の歌」 歌いながら 
ウヨクの兄さんたちに 声かけてた

あんたらが 福島さいるように オレは 二本松さいる
あんたらと 同じように オレも 福島の空気 すってる
あんたらが 蛇口から水 のんでるように オレも 水道の水 のんでる
だからさ オレもさ おめさんがたも おなじ ヒバクシャだ
そっからさ いっしょに しゃべってみねえが
そっからさ いっしょに かんがえてみねえが

西の空 
ビロウドに ナイフで切れこんだような お月さまが 見えたよ
オレは 空に向かって 思いっきり声を 張り上げたのさ
だから きっと 兄さんたちに とどいたさ

(2014年5月30日)





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by johnny311 | 2015-03-16 14:46 | 第4集 | Comments(0)

「この道を 北さ向かえば」

この道を 西さ 向かえば 岩手山
北さ 向かえば 七時雨(ななしぐれ)

親父が死んで 50年 おふくろ生まれて 88年
子どもと孫と 嫁だんな 今日は米寿の 祝いです

レッドパージでな 首切られ 出稼ぎ先で の垂れ死ぬ
米をもらいに 行ったっけ  生活保護になったっけ
夜行列車に飛び乗ってな おれは 都会のデモの中
あれから10年 その先 何十年の あれやこれ
過ぎてしまえば あっと言う間の できごとだよ

おめえも 昔なら 爺さまの年だ
体 気ぃ つけんだよ 放射能も あるだべから
墓石に 水をあげながら 母っちゃがつぶやく

そだよな  おらも 死ぬる支度 始めねばなんね
だどもなあ 千年一度の 大地震
史上 三番目の メルトダウン
福島で ヒバクシャとなった 意味を考えたのさ 
「子ども 逃がせ」 それがおめえの 最後の役回りだと
神さま 仰ってるんでねえべかと 腹 くくったのさ

やるこど やってな 土さ 還る日はな
わらし みたいに 笑ってな
目つむれば いいべな

この道を 西さ 向かえば 岩手山
北さ 向かえば 七時雨
その上の 青い 青い 大っきな 空
魂の ふるさとに 続いてんで ねえべか

(2014年4月21日)





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by johnny311 | 2015-03-15 14:46 | 第4集 | Comments(0)