「ギョーザ」
4月から 新米保育士の娘
仕事がんばっているから
「お父さんのギョーザが食べたい」と言うものだから
せっせと大根ギョーザ こさえた
女房とこどもは米沢で おれと上の息子は二本松
移住でも帰還でもなく 自主避難のまま
住宅の無償提供続けてください と言うものだから
国のえらいさんには やっかい者なのだろうが
好きで出たんではねえぞい
いまだって ゲンパツ あぶねえんだぞい
仕事帰りの女房 ギョーザ食べながら
4月に入ったけど 県からまだ何も言ってこない
これからかなあ このままだと不法入居
大変なことになるって 回りの人が言うんだよ
まあ 訴えられたら 裁判だな
避難は権利だってこと 司法に判断してもらうべな と オレ
「あーおいしかった じゃ帰るね」 と女房は
お土産のギョーザを手に
栗子の峠を越えて 帰って行った
オレは お月様を眺めながら
ののこ 今夜は大根ギョーザだぞい
れん 今度の試合は見に行くぞい と 話しかけたんだ
(2017年4月12日)
by johnny311
| 2018-05-31 07:59
| 日々の詩2017年