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詩と写真でつづる311 関久雄「原発いらない、いのちが大事の歌」

カテゴリ:日々の詩2017年( 69 )

「うんざり」

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うんざりだ
たしかに 最初ホウシャノーは降ったし避難もした
でも 7年たってフツウに暮らしてんだぜ
ここにいるのが危険みたいな話
もう うんざりだ と 成人式の若い人

エネルギーのこと考えると
原発も必要かなと迷ってしまう
保養より復興かな 保養センター作るなら福島県へ
そう話す ベラルーシに行った高校生

ゆれて ゆれて怖かった
千葉にしばらく避難していたし 友だちも黙って転校した
ゲンパツ あんなものはいらない うんざり
それでも動かすなんて 何を考えているのかと思う
悲しいこともあった
でも こうやって みんなと会えて良かった
そう話す 保養にきた子ども

なあ 若いひとたち わがの頭で考えるべ
起きていること ちゃんと見るべ
見せられているものは ニセモノで
ホンモノは 隠されているって言うからな

3・11から じき7年
事故は 終わったかのように
放射能は 問題ないかのように 責任はないかのように
民を 切り棄てていくこの国に
おれは もう うんざりだ

(2018年1月17日)


by johnny311 | 2019-04-20 21:09 | 日々の詩2017年

「坂の上から 手を振って」



ふと 振り返ったら
そのひとは 道に立っていて
ちいさく 手を振っていた
少し歩いて また振り返ったら
坂の上から まだ手を振っていた

だんだん 遠くなっていく
次の角で もう おしまい

少し 切ない気持ちになって 足を止め
来た道を振り返る
小さくなったあの人は やはり坂の上にいて
大きく 大きく手を振って
わたしも 大きく手を振って
それから
いっきに 角を曲がったんだ

電車の窓から見える 白い山と青い空
美しいのお

あの人が 幸せになるように
難民にさせられた人たちが 幸せになれるようにと
山の向こうの 見えない人たちに祈ったから
願いはきっと届けられたのだ
あのひとに
想いはきっと届いたのだ

(2018年1月16日)


by johnny311 | 2019-04-18 17:58 | 日々の詩2017年

「ジョニーサンタ」

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ごめん下さい こんにちは
あっ サンタさん・・・
はいサンタです おじゃまします
ああ みなさん お昼ごはんの最中ですね
どうぞどうぞ そのままに 終わるまで待ちますから
りんご 食べますか
ありがとうございます せっかくですが
ヒゲがじゃまで 食べられないのです

わたし 新米のサンタなんですが ギター弾けます
せっかくですから クリスマスソング歌いましょうか
ジングルベルがいい
あわてんぼうのサンタクロース 歌いたい
わかりました では ふたつ歌いましょう せーの

それでは お待ちかねのプレゼント
お名前を言います りりこさーん
はい どうぞ
ありがとうございました。

わたしは そろそろ失礼します
サンタさん どこへ行くんですか
はい きょうは金曜日 これから
福島の駅前で 歌のプレゼント
暮れは 何かと忙しいのです
また来年 よいお年を

ねえお母さん きょうね
ジョニーが来てくれたよ サンタさんで
そう それはきっと ジョニーサンタ
サンタさん たくさんいるんだよ
あっちにも こっちにも
そう願うと 現れる

(2017年12月22日)


by johnny311 | 2019-03-13 09:57 | 日々の詩2017年

「カレーとサンタ」

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お父さんのこさえた
カレーライスが食べたい と言われたから
これから 雪の栗子越え
あしたは 米沢の保育園で
赤い服着て白ヒゲつけて サンタさんやるから
今夜は カレーづくりに行くんだ

おれ 米沢たまにだよ だども
園の子たち 毎日 福島から通ってて
それ すごぐねが

向こうでやってた 青空保育
でも 放射能はまだ高い
あるものを ないことにはできないでしょ
ドロンコ遊びも 木登りもさせたいでしょ だから
ここに通って 森の保育園 と
にっこり笑う園長さん
すごいのお だども なんか切ないのお

お父さんのカレー
やっぱ おいしい また来て作って
そっか 今度は1月 裁判の時だな

避難者の めっきり減った牛森宿舎に
しんしんと 雪ふる 雪ふる 
朝は雪かき それからサンタさん
リンリンと鈴を鳴らして 袋かついで
はい プレゼント

どの子にも 
どんな子にも どの子にも

(2017年12月21日)


by johnny311 | 2019-03-12 08:08 | 日々の詩2017年

「12月の駅前で」2

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夕暮れの駅前で ハーモニカを吹きました
きよしこの夜 ビートルズ
足元のプラカード
「さよなら原発 さよなら戦争」
となりは交番 おまわりさん
寒くてきっと 出てこない

12月の駅前は なぜかキラキラの
イルミネーションまぶしくて
目の前は宝くじ屋さん 夢を買うひといっぱいで
誰も見て 見ないふり
それでも 道ばたで歌うのは
今日が 金曜日だからなのです

あの日 日本中のすべての原発が止まって
それでも フツウに暮らせていたのに
それでも 原発や戦争でご飯を食べたいからと
また再稼働し また戦争のできる国にして
足りないお金は 生活保護を削るんだって
ふーん

駅前の 雪の積もったベンチのわきで
凍えながら イマジンを歌った
空をあおいで 見えないひとに向かってな
そしたら誰かが ニッコリしてくれたから
ホッとして それで今夜はおしまい
おしっこも したかったしな

(2017年12月18日)


by johnny311 | 2018-12-21 09:11 | 日々の詩2017年

「なあ おめさん」

記者さんが言うのです

あれから6年9カ月
線量 下がった 野菜からもそう出ない
みんな フツーに暮らしている
福島に帰りたくないのなら 移住すればいい話
なのに 家賃払わず居座って
セキさん
なんで 「避難生活」続けるのか

そう仰る おめさんよ
初期ひばく いっぱい浴びせられたから
線量の低いところに 居たいのです
二本松の家のホコリ いまも4、767ベクレル
植え込みの陰 川っぺり 市役所の辺り
あっちこっちさ ホットスポットあって
ここで子育て したくないのです
フクイチの2号機 格納容器にぶら下がるデブリ
いつ落ちるか 何かあったら また逃げねばなんねえから
なるべく遠くに 居たいのです

なあ おめさん
そもそもは 国と東電の責任
好きで避難したのではねえぞい
子どもが大きくなるまで 被害者がもういいと思うまで
せめて 住まう所を提供するのが
加害者の責任ではないですか

「避難は権利」 そう思うから
被告と呼ばれて 山形地裁の前に立ち
11月の雨に震えながら 声を上げることにしたのです
わたし 間違っていますか
なあ おめさん

(2017年12月4日)


by johnny311 | 2018-12-14 07:47 | 日々の詩2017年

「追い出し」

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11月の 山形の裁判所
追い出し食らう避難者が
氷雨に震えて立っている

なんで 福島に帰らない
どうして 避難 続けるか なんで 家賃を払わない
おめさんは そう おっしゃる だども
いまも 避難 続けねばなんねえのです

初期ひばく いっぱい浴びせられ
被ばく基準20ミリ 住宅支援終了と言われるが
二本松の家 0,15マイクロシーベルト
植え込みの陰 吹きだまり ホットスポットあちこちに
やっぱり ここで 子育てはしたくないのです
フクイチの2号機 格納容器にぶら下がる デブリ
なんかあったら また 逃げねばなんねえのです

いや もう避難する状況ではない
帰還がイヤなら移住を とおっしゃるおめさん
3月31日が過ぎれば
居座っている不法占有者ども 家賃払ってさっさと出ていけ
いつまでも 福島が危険みたい話を語り
復興の足を引っ張る 悪質避難者
お前たちは犯罪人だ と裁判にかけられる
なあ ひどい話だべ おかしな話だべ
好きで避難したんでねえんだよ 国と東電のせいだべしさ

あの日 地震で配管ポキポキ折れて
格納容器 空焚きで あっと言う間にメルトダウン
地獄のカマがドッカン開いて ドクをこの世にまき散らす
ニホンジンはみんな 被ばく者になったのさ
だども 原発は再稼働 アベ政府は選ばれて
だども おらたちは追い出しを食らい
冬空の下に立っている こぶしを握ってな みんなとな

(2017年12月3日)


by johnny311 | 2018-12-12 10:29 | 日々の詩2017年

「幸せのおすそわけ」

入院して お腹を切って
みなさんに心配してもらって
だから
ありがとうの おすそ分け

祈ってます
思ってますよ のメッセージ
うれしかったから
幸せの おすそ分け

大したことではないの
イライラしてた人に
ほほえんで お世話できたこと
カリカリしていた人に
フムフムと 耳を傾けられたこと
きょうは わたしが
ゆっくりしようと思えたこと

ありがとう
みなさんのおかげです
あったかい気持ち いっぱいもらったからね
避難している あのひとからも
お返しできたのは 私の中が愛で満ちたから
だから 誰かに
幸せのおすそわけ

(2017年12月1日)


by johnny311 | 2018-12-07 08:15 | 日々の詩2017年

「アルバイト」

きょうは 介護のアルバイト
あたまゴシゴシ 背中ゴシゴシ
チンチンも やさしくゴシゴシ
ザーと流したら
抱えて 湯ぶねにヨッコイショ
どうですか
ああ やっぱし 冬はお風呂が一番

障がい者の入浴 ジジイのおれがやる
大変でねえ お金もらえるし
何より 喜んでもらえて
おれもいづれ お世話になるんだしな
除染さは行かね
金は よっぽどいいのだべども
もういっぱい 被ばくしてるしな
作業員の方には申し訳ないんだども

仕事の帰り 店じまいのコープ
売れ残りのコロッケ買って
食べながら帰る

街はもう イルミネーション
何事もなかったみたいな顔して
福島に 師走がクリスマスが
新しい年がやってくるんだ
避難者を 切り捨てたままな

(2017年11月26日)


by johnny311 | 2018-12-03 09:49 | 日々の詩2017年

「わたしはヒコク」

わたしは ヒコク
住戸不法占有者
きょう 裁判にかけられる

帰還か 移住か
国の決めたことに 従わぬ
だから おまえは ヒコクミン

二本松の家のホコリ
4767ベクレルあるのです
2号機 地震がきたらデブリ落ちて
また 逃げねばなんねえ
せめて 子どもが大きくなるまで
もう いいべとなるまで と思うのですが
おめさんがたは
損害金 さっさと払って団地出ろと おっしゃる
むごさいのお

わたしは ヒコク
住戸不法占有者
きょう 口頭弁論でしゃべる

仕方なく 福島さ帰ったひと
仕方なく 家賃払って残ったひと
恨み悲しみ 怒りに苦しみ
いっぱい いっぱい あんだよ
いったい 誰のせいでこうなった
国と東電のせいだべしさ
好きで勝手に 避難したんでねえぞい って
裁判官に 国に
おめさん方に しゃべる
あと 見えない方々 神さまにもな
わたしたち 間違ってますかって しゃべる

(2017年11月18日)


by johnny311 | 2018-11-30 09:54 | 日々の詩2017年