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詩と写真でつづる311 関久雄「原発いらない、いのちが大事の歌」

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歩いても 歩いても

歩いても 歩いても
長く 長い道
どれだけ 歩いたら
あなたに 辿りつける

なげいても なげいても
遠く 遠い空
どれだけ 涙 流したら
あなたに 辿りつける

風になって 鳥になって
あなたに 会いに行く
海も山も
時も超えて
あなたの そばにいるよ

(2012.7.2)


● 灰の行進
2012年6月12日から一ヶ月かけ、作者は二本松の自宅の汚染された土をリュックに入れて東電と経産省に届けに歩いていった。仕事休みの日を使って歩き継ぎ、7月16日の「さよなら原発10万人集会」で東京に到着、17日には「この土の中の放射能は私のものではない。責任あるところに返したい」と東電と経産省に責任所在の申し入れをした。

by johnny311 | 2013-07-31 00:33 | 第1集

なぜ歩くのかと聞かれて

歩くたびに
軽く なっていく気がする
汗になみだ 脂肪もすこし

歩くたびに
空っぽに なっていく気がする
悲しさつらさ 怒りにうらみ

背中には「原発いらない」のダンボール
がんばって の声に
行進やってんだった と気づく

空っぽの こころのままで
あなたに届ける 私の想い

本当は悲しい
本当はつらい
歩くから 伝わる
歩いたから 伝わるのかなあ

(2012.7.10)

by johnny311 | 2013-07-30 07:00 | 第1集

原発いらない、いのちが大事の歌

原発いらない いのちが大事
放射能もいらない 子どもが大事
マスクなしで 暮らしてゆきたい
福島原発 メルトダウンだ
子どもを逃がせ 除染はあとだ
放射能はだれの頭の上にもふってくるんだぜ

原発やめても 電気はたりる
原発やめて 自然エネルギー
脱げんぱつでいこうよ
明るいビンボー それがエコロジー
助け合って生きる 分かち合って生きる
人はそうやって 暮らしてきたんだろう

ピース ピース ピース
ジョイ ジョイ ジョイ
ラブ ラブ ラブ
ピース オン ザ アース

上りつめるより 降りる 生きかた
貧しさ 辛さ 悲しみ 痛み
それを 分かちあえれば ぼくらは救われる
原発いらない 命が大事
放射能もいらない 子どもが大事
愛し合っていこうぜ

原発いらない いのちが大事
放射能もいらない 子どもが大事
みんな 愛し合っていこうぜ
脱、脱、脱、脱ゲンパツ

by johnny311 | 2013-07-29 00:32 | 第1集

東京のデモ

こんなにも たくさんの人が
原発いらないって 叫んでいる
私は 黙って 看板を 背負ったまま
てくてく歩いた

突然、
偽善者ども 日本から出て行け の声に
ふいをつかれ 涙が出た

その捨てゼリフ 二本松でも聞いた
ここにいるのがイヤなら アメリカでも どこでも
出ていけば いいじゃねえか

どこへ行けというのだ どこまで行けばいいのだ
裸足のままで

辿り着いた議事堂の
シュプレヒコールは 国に届くのだろうか
届くほど 私は 声をあげているのだろうか

子連れ 若者 カップル 老人の
ごくフツーな人々の
原発はいらない
原発はいらない の声

うれしくても 悲しくても
涙は出るもんだね

ひと泣きしたら
また 歩いていきます

(2012.7)

by johnny311 | 2013-07-28 06:00 | 第1集

死の灰の行方

受け取らないって言われたら
どうするの?
目の前の机に 土をバシッと置いて
ほうら 土だ けえしにきたぞ
うけどってくれろ
おめさんがたが 放射能を取ってくれたら
いつでも引き取るぞ
言うが早いか さっさと帰ってくる はずでした

皆さまの 声を受け止めて
汚染土はお預かりします と 若い経産相のお役人
すると
サキさんが こういった
これは15,000ベクレルの
船引実家の いろりの灰
200年の 団らん※の火が消えました

マツモトさんが こう言った
あのなあ 福島の人はなあ
みんな この灰の中に 暮らしておるで
灰 どうするか わからんが
せめてなあ あんたらのな
机の上に置いてなあ
灰をながめて仕事したら
本気で 仕事やれるかもしれんで

両手に灰をぶらさげた福田さん
どこに運ぶのかな
植え込みの陰?
第一原発?
それとも机の上

(2012.7.18)

※ 長年、家族団らんの中心にあった囲炉裡が、薪の灰の放射能の蓄積で燃やせなくなった。

by johnny311 | 2013-07-27 00:31 | 第1集

アオキさん

申し入れ書を 読み上げた
わたしと 私の家族が どんな想いで暮らしたか
なんで 離れて暮らすのか
辛い 悲しい日々なのに なんで原発 動きだす
そんな この国のありようを
わたしは歩いて訴えた

原発いらない 子どもを逃がせ

ふと 目をあげると
アオキ部長※が 緊張した顔で
みじろぎもせず わたしを見ていた
この人にも家族がいて 家ではきっと いいお父さん
家族を守るために 一生けんめい 働いてきたのだろ

アオキさんに わたしの思いは届くかな
アオキさんは わたしの声を届けてくれるかな
申し入れ書を 卒業証書のように受け取る
アオキ部長の指が 震えていた

汚染土を 受け取ることは できませんが、
お預かりいたします

あなたにも わたしにも
大切な家族がいる
その大切な家族を守るために
でも してはならないことは
人の悲しみや痛みの上で
ご飯を食べること
気づいたら
こっちの道 歩きましょうよ
明るいビンボーも 悪くないですよ

(2012.7.18)

by johnny311 | 2013-07-26 06:00 | 第1集

青梅の社に行ったよ

浴衣を着て
大浴場に行く
窓から 多摩川の青い流れと
青梅の深い緑が見える

保養に来させてもらいました
きょう、明日、あさっては
のんびり ゆったり過ごします

あさっての夜には
ホウシャノウの濃い 我が家に帰る
でも 今だけは 忘れてる
今だけは フツウです

こんな暮らしがやっぱり いいな
助けてくれる 人もいるしな

吊り橋の向こうには
手を振る人の姿が見える

ゆれる ゆれる
私も ゆれる

(2012.7)

by johnny311 | 2013-07-25 06:00 | 第1集

君の神様はいつも

きみの かみさまが
いつも きみの そばにいるよ
いつも だれかが
きみのことを 見守っているよ
そうさ きみは ひとりなんかじゃない
風になって すぐそばに 行くよ

世界中の げんぱつ止めて
おおきな 風車をまわすんだ
懐かしい なかまたちと
おおきな おうちで暮らすんだ

きみとぼくは 同じゆめ 見ている
海をわたり 虹をかけに 行こうよ

きみの神さまと
ぼくの大事な 神さまたちが
いつも ぼくらの歩く
道の上で 見守っているよ

そうさ きみは ひとりぼっちじゃない
花になって きみのそばで 咲くよ
鳥になって きみのそばで 歌い
月になって きみのこと 照らすよ

(2012.9.1)

by johnny311 | 2013-07-24 00:54 | 第1集

道ばたで愛を歌う

出会いのおどろき 愛するよろこび
別れの悲しさ 切なさは
歌になって 私をはなれ
青い空に飛んでいった

変わらない なんて何もない
吹く風も 世の中も 人のこころも
終わらない なんて何もない
暗い夜も 戦争も 恋の時間も
いつでも
君のことを 考えているよ

いつかは
この想い 君にとどくよ

あなたを想うと 幸せで 切ない
あなたに会うと 嬉しいのに 涙が出る

喜びも 悲しみも 天国も 地獄も
一緒に 味わっていくということ
それが 愛するということだと

道ばたで歌った歌は 私をはなれ
風に乗って 海を渡り
いまごろは あの人の家の庭のベンチに
ちょこんと 座っているはずです

(2012.9.20)

by johnny311 | 2013-07-23 06:40 | 第1集

バイエルと晩ごはん

受験 間近の 娘の弾く バイエルを聴きながら
お父さんは 晩ごはんのしたく
青森産の大根に 新潟産のナメコで
おろし和えをつくります
ノルウェー産のサバの塩焼きに
ごはんは 佐渡のお米です
今年は とうとうサンマは食えなんだ

父と娘で いただきます
あした おばさんの引っ越しで
お母さん 来るんだって
ふーん
でも おばさん もう出たらしいよ
ふーん そうなんだ

母と息子は 米沢へ
長男坊は 南会津へ
来春 娘は 札幌へ
隣のおばさん 埼玉へ

お父さんはどうするの

そうだなあ フクシマに関わる仕事をしながら
でも ここは体にきついから
月 半分は佐渡がいいなあ
問題は 仕事だよ

晩ごはんを食べながら
わたしたち 家族は
静かに
出る 算段を めぐらしているのです

(2012.10.3)

by johnny311 | 2013-07-22 01:39 | 第1集