詩と写真でつづる311 関久雄「原発いらない、いのちが大事の歌」

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「雨に立つひと」


右手に ビニール傘
左手で プラカード
「子どもを 放射能から守ろう」
「原発ゼロの未来へ」「国と東電は責任を果たせ」
「アベ政治を許さない」
雨の須賀川 ヨークベニマルの前
道ばたに立つ人は 代わるがわるハンドマイクをにぎる

こんなところでやらんでくれ と
最初 店から文句がきてね
でも いまは来ません
みんな被ばくしているからかなあと笑う 雨に立つ人

毎月のスタンディング それぞれの思いを話すけんど
でも だれも振り向かない だれも立ち止まらない
雨だからかなあ
今日はギター持ってきたけんどなあ
あきらめてマイクにぎって

ご通行中のみなさん 二本松からきたセキと申します
私の家族は米沢に避難してます
でも支援打ち切られ いまは不法占有者
出ていけと 今度 裁判にかけられます
ご通行中の皆さんの中に 創価学会の人はいますか
我が家は学会でした でも いまの学会 公明党は何ですか
ファシストの手先ではありませんか
初代会長は 治安維持法で 獄中で殺されたんですよ と話したら
チラッとふり向くひと

立ち止まらんでも こっちさ来なくても
聞こえている 伝わっているべ
おんなじ 被ばく者なんだもの
被ばく者が 雨に立っているんだもの

(2017年7月25日)

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by johnny311 | 2018-07-29 19:03 | 日々の詩2017年

「福島のズッキーニ」

ピカピカの ズッキーニ
草刈りのお礼にと クノさんがくれた
EMもまいた 検査もしたが不検出
良かったら食べてと うれしそう

丸々ふとった 黄色いズッキーニ
フライパンにオリーブオイル
ニンニクと塩コショウで味付けし
軽く こげ目がついたら
はい できあがり

晩酌のおかずは ズッキーニ
ラジオから 再稼働中止の裁判 負けたのニュース
原発は 日本のエネルギーの基本なんだって
「放射能 知れば知るほど こわくない」
これ 南相馬の市役所が言ってんだよ
地元がこうだもの アベ政治はニコニコして原発を進めるさ

福島産のズッキーニ食べたのは
放射能 出なかったからでねえ
放射能 こわくなくなったからでねえ
クノさんが いっしょうけんめいに こさえて
おいしくて 愛があって ちょっと
切ない感じのズッキーニだから いただいたのさ
はい ごちそうさま

(2017年7月22日)


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by johnny311 | 2018-07-19 18:01 | 日々の詩2017年

「阿賀野川」

山のあなたに降る雨は
只見に阿賀に そそがれて
流れ 流れて日本海

福島に向かう高速バスの窓から
水をかぶった田んぼが見える
夕べの雨 ひどかったからねえ とお客さん

昔 この川にドクが流されて
イタイ イタイとひとが苦しんで
このあいだ 原発事故で放射能が降って
磐梯山 川桁山 布引山にも降ってな 
木の葉っぱについて キノコが吸って ケモノガ喰って
雨のたんびに 山がけずれて 阿賀野川さ入って
おめさん すごい量のドクが
日本海まで流れてんだよ と 言いかけたら
おとなりさんは ウツラウツラ

おれは黙って 雨の上がった空見上げ
お祈りした
山のケモノ 川の魚 みんなのことをな

(2017年7月18日)


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by johnny311 | 2018-07-15 20:20 | 日々の詩2017年

「ダイアローグ」

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タンタスコ スコタン タンタスコ スコタン
ヘイ ジャック!
伊達市の若連に呼ばれたフランス人は ステージヘ
バチを手に 器用に和太鼓をたたく
タンタスコ スコタン タンタスコ スコタン
湧き上がる歓声と笑顔
何とも言えない へんな気持ち
おいおい 歓待の相手 間違えてねえが

ふいに思い出す ヒロシマのいしぶみ
「安らかに眠ってください
あやまちは
繰り返しませぬから」

この目の前にいる人たちは アイ シー アール ピー
国際放射線防護委員会の人間
復興のためのダイアローグにやってきた と言っているが
オラたちを苦しみに突き落とした 原発推進の 
原子力ムラの者どもではねえのが
そったらごど言う オラはひねくれ者か

避難指示が解除され 生活の自由が戻ってきたというけれど
自主避難者の住宅支援は打ち切りで
自死した人の話もでてこない
未来を語りましょう
被害者でい続けることから何も生まれない
長崎、広島と比べて大騒動する話ではないですよ の住民の声
南相馬からきた男は
水と空気と土と 測らなければわからないと言ったのだが
復興に向かってがんばっている人たちの中では
たった ひとりだったのです
そういう作りの ダイアローグだったのでしょう
本当の対話は いつ始まるのでしょう
あなたと わたしと みんなとの

(2017年7月9日)


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by johnny311 | 2018-07-13 19:55 | 日々の詩2017年

「ゆんべの 祈り」

夜中に おなか病みました
胆石があるのです
冷や汗ながして おなかをさすり
ああ 切ね
ゆんべは それに雨風吹いて
ボトボト 屋根さ 梅の実落ちて
ああ 眠れね

ノロノロ起きて 台所で水のんで
キューレイコンねって おなかに貼って
また横になって おなかにアイロンあてて
神さま どうか痛いの おさめてくなんしょ
こんなあんばいだど 保養 やれなくなりますから
まだ やることありますから と お願いしたのです

そのうち うつらうつらして
目 さめたら お日さまも顔を出していて
ああ 楽になった ありがたい だども
ラジオからは 九州の大雨のニュース
なんぼ切なくたって わがのごどだけでは わがねえ
大変なひとのことも考えねばなあ と 手合わせたのです
それから福島のことも あの人のことも お願いしたのです

(2017年7月5日)


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by johnny311 | 2018-07-08 12:04 | 日々の詩2017年