詩と写真でつづる311 関久雄「原発いらない、いのちが大事の歌」

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「墓どこ」

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墓どこの 曼珠沙華
彼岸 過ぎたら色あせる
山木屋の墓石 除染の作業のみなさんに
みがいてもらって うれしいか

墓どこの 向こう
6年ぶりに開く 国道114号線のゲート
車だけ 歩きもバイクもダメなんだって
なんで
線量が高いからでしょ 30マイクロもある
あと山木屋に 道の駅こさえるんだって
ふーん 戻る人どれだけいるの なに売るのかな
知らない

墓どこの下は 黒いフレコンバッグ
いつになったら片付ける
墓どこの上は 雑木林
ザワザワの木枯らし吹いたら
また 線量上がるべな
ああ いっぱいの落ち葉で
いっそ目ざわりな フレコンバッグを埋めてくれ
そしたらしばらく 忘れていられっからな

(2017年9月28日)


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by johnny311 | 2018-09-29 14:43 | 日々の詩2017年

「除染」

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ウィーン バリバリ ウィーン バリバリ
はじまったない
ウラのお寺の 土手の草刈り
いやいや 草刈りでねえ これは除染
竹 草 枝を バサバサ刈って
熊手で落ち葉 ガシガシ集め 黒い袋さビシビシ詰めて
家の中の線量 0.16マイクロシーベルト
いつもより なんぼか上がってるけんど
やぶにはハチもいたし きれいにしてもらって
ありがたい ありがたい

お疲れさまです
いっぷくの作業員の皆さん 頭をペコリ
マスク外した その中に
なんとまあ おなごもいるでねえが
しかも どう見たって ガイコクジン
ニッコリ笑って かわいいのお
だども これは除染の仕事 おれは何となく
申し訳ねえような 気の毒なような気持ちになったさ
それでも やっぱし
ホコリ吸いたくねえから 外さ出かけた

夕方 帰ると
さっぱりとした ウラの土手
黒い袋も どっかさ消えてたんだが
山から落ち葉降ったら また上がるべ
除染も 来年で終わりだど
あのガイコクジンのおなご もう 来ねえべな
おめさん どう思いやしたかフクシマを
ここさ住まう おらたちを と
おれは 心の中で 
そうっと 話しかけたんだ

(2017年9月23日)


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by johnny311 | 2018-09-24 14:42 | 日々の詩2017年

「ミサイル発射 と言って戦争をこさえる」

めざましのつもりか Jアラート
「ミサイル発射 ミサイル発射」と 朝からやかましい
がんじょうな建物だの 地下に避難しろと言うが
うちは古ぼけた平屋 布団かぶるしかねえ

北朝鮮のミサイルで
ただいま 運転を見合わせております
駅舎の中で 窓から離れてお待ち下さいと 駅員は言う
おれは無視してホームに入り 外れの便所で腰おろした
ミサイル ウンコしている間にどっかさ行ってるべ

「ミサイル通過 ミサイル通過」
ただいまより 運転を再開いたします
列車遅れまして 大変ご迷惑をおかけしました
だんまりのまんま 電車に乗り込むひとからは
不安と不満とイライラが ジトーと伝わってくんだども
いつものように電車は ガタンゴトン走り出し
ひとはスマホ片手に 居眠りを始めるのです

おめさんがた なじょに思いやしたか 朝の警報
やっぱしアメリカから 迎撃ミサイル買わねばと思ったか
憲法変えて 戦争できる国にするべと思ったか
ミサイル発射と言いながら 戦争をこさえているのでねえべが
おらの親父たちは 戦争で人殺しをしたし やらされた
戦争でご飯を食べていると
ご飯を食べるために 戦争やるようになる
戦争の支度の前に 対話だべ

おらたちは 福島で被ばくさせられました
おどかすだけのミサイル警報出す前に
あっちこっちの原発のミサイル対策 なんとかしろ
そう 思いやすが いかがでしょうか

(2017年9月15日)


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by johnny311 | 2018-09-22 07:44 | 日々の詩2017年

「おれは アシナガバチを殺した」

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米沢の 避難者の畑
昨日 おれは アシナガバチを殺した
ジョーロの中さ 巣 作っていてな
お前たちがそこさいると 危なくて仕事にならね
仕方ねえ 仕方ねえと言いながら
アシナガバチを殺した
マグナムジェットスプレーでな 
ボタボタ ジョーロさ落ちるハチ
卑怯だろ ああ卑怯だ
ミサイル落とされたようなもんだ

米沢の 避難者の畑
やるひとも ずいぶん減って
福島さ帰ったか 他所さいったか
おれらは 住宅支援続けてくなんしょと
国の言うことを聞かないもんだから
不法占有者って呼ばれて そのうち
裁判所から 呼び出しが来るそうだ

米沢の 避難者の畑
となりはソバ畑
ザワザワの風 ゆらゆらの白い花
ミツバチ ブンブン飛んで
かわいいのお 働きものだのお
だども さっき
おれは おまえの仲間を殺めたんだ
そうつぶやいて おれは二本松さ帰った
栗子の峠 越えてな
不思議な形の雲が いっぱい流れてた

(2017年9月12日)


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by johnny311 | 2018-09-18 11:14 | 日々の詩2017年

「パンと妄想」

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神戸のアパッチが おくってくれた
おつきさまみたいに まんまるで
ずっしりのパン
24センチもあるんだよ
すごいね
すごいよ

NO NUKESって もよう
なに それ おとうさん
げんぱつは さよならってこと
ベリーも チラチラ見えていて
おいしそうだね
おいしいさ

どっから かぢろうかな
きったほうが きれいじゃない
おちゃも ほしいね こうちゃがいいな
わたしは ジュース
でも きっと 食べきれないから
みんなもよんで パーティやろう
うん そうしよう そうしよう

これは わたしの妄想
いまは米沢に避難している レンとノノコが
小さいころ きっとこんなお話 していたさ
今夜はチリのワインを飲みながら
オプストのパン かぢりましょう
明日は友達にも切り分けて 残りは冷凍
米沢にも運びましょう

おっきなおっきな まあるいパン
NO  NUKESと 焼いてある

(2017年9月10日)


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by johnny311 | 2018-09-17 09:19 | 日々の詩2017年

「生まれてきて 良かった」

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ねえ ジョニー
セミの声が 聞こえた
「生まれてきて ほんとうに良かった」って
そう言って 終わったから
たぶん 死んだんだよ

ふーん
何年も 土の中にいて
ゲンパツ 爆発しちゃって
ようやく外に出たら いっぱいのホウシャノウ
でも それから一週間
いっしょうけんめいに鳴いて だれかに恋して
やることやったから 良かったって
死んでいったのかなあ

わからない でも セミは
「生まれてきて ほんとうに良かった」って 言ってた

夏もおしまい 遠くなるセミの声
さやさやの 秋の風に手を合わす

波に呑み込まれ 死の灰にさらされ
死んで 生きながらもさまよう たましいのみなさま
どうか 安らかになられますよう
わたくしも じき たそがれ時
陽の沈むまで 精いっぱいの働きができますよう
みなさまのお力を 貸してください
生まれてきて良かった と
目をつむるまで

原発 わがね
戦争 わがね

(2017年9月9日)


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by johnny311 | 2018-09-09 16:08 | 日々の詩2017年

「プンムル 風の供物」

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ドンドコ ドンドン ドンドコ ジャン
ドンドコ ドンドン ドンドコ ジャン
台風の 雲が遠のく 河川敷
青空に おどるプンムル あか 黄 あお

ドンドコ ドンドン ドンドコ ジャン
ドンドコ ドンドン ドンドコ ジャン
プンムルの輪 いくえにも広がって
みんな笑っているのだが
夕日に 小手をかざし見つめる
黒い服の おんなのひともいて
ここは 悼み 祀らう 神ごとの場なのだな
おどりの輪から 手招きするミンジャ
でも おれは土手で 幾百 幾千の見えないひとたちと
プンムルを見つめていたのです

ドンドコ ドンドン ドンドコジャン
ドンドコ ドンドン ドンドコ ジャン
ほうせんかのタネ いりませんか
ほうせんかのタネ 受け取ってください
だまって チラシを 渡すひと
骨を見つけなければ 終わらない
謝罪がなければ 始まらない

ただ 悼(いたむ)と刻まれた いしぶみ
言いたいことも たくさんあっただろうに
手を合わせ 供養のママドールをおいて
オレは福島さ 帰った

ドンドコ ドンドン ドンドコジャン
ドンドコ ドンドン ドンドコ ジャン
プンムルは おれの中でいまも
なり響いているのだ

(2017年9月2日)


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by johnny311 | 2018-09-06 12:07

「死と生のいのり」

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先生 先生 先生
天使のみなさま 大いなる存在のみなさま
ご本尊さま 神さま 仏さま
この地上すべてを 
調和と安定と 平和に導く働きのみなさま

どうか皆さまが 幸せになりますように
この地上の すべての子どもたちが大人たちが
幸せに生きて 幸せに死んでいけますように
戦争やテロ 病気に差別 宗教対立
放射能 格差 ありとあらゆることで
ひとが 生き物が苦しまぬよう
私たちをお導きください
そのための働きを 私ができますように

さる 2017年3月11日の大地震と津波
福島原発事故で逝きし あまたのいのち
また いまだに さまようみたま
生きながら 苦しむたましいが
安らかなることを祈ります
そして あなたさまがた どうか
原発をなくし この国のあやまった道を正すことに
お力をお貸しください
戦争ができる国になること
戦争で殺されしみたまが 権力者に祀られ
利用されることを この星は望みませぬ
見えぬけれども
確かにおわします皆さま
皆さまと 本来の道を歩めるよう 祈ります

仲良きことであること
平和であること
ともに生きられることを 願い祈ります

(2017年8月31日)


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by johnny311 | 2018-09-04 09:25 | 日々の詩2017年

「なあ 若いひとたち」

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なあ 若いひとたち
教えてくれねえか
ベラルーシさ 行ったんだべ
向こうでは 30年たったいまでも
保養さ行くって 本当か
一か月も二か月もやって
金なくたって みんな行けるって本当か

なあ 教えてくれねえか
わがの目で見たんだべ ベラルーシ
30年たったって 避難することも
ただで医者に診てもらえることも
毎年 保養さ行くごども
権利として認められているって 本当か

おれはな 2011年からずっと
福島の子どもを 佐渡さ連れて行っている
皆さんからカンパや お米や野菜
まごころをいっぱい いただいてな
そういうひと 全国にいっぱい いるんだよ
向こうでは 思いっきり 外遊びすんだ
国からは何もねえ
もう問題ないから
福島で暮らせって言ってる

だども
ベラルーシさ 行ったんだべ
30年も保養やってるって聞いて なじょ思った
そったらごど やっこどねえと思ったか
放射線教育が不足していると思ったか
こっちも そうなればいいなと思ったか
なあ 若いひとたち
教えてくれねえか
ベラルーシさ 行ったんだべ 
そこで おめさんが見たごどを 感じたごどをな

(2017年8月29日)






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by johnny311 | 2018-09-01 08:43 | 日々の詩2017年